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現場ですぐに長さ・角度を確認するため、左肩のポケットに忍ばせています。
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軸受事業部 樹脂保持器グループ
2019年入社 工芸科学部機械システム課程卒
軸受事業部が扱うのはNKCの主力製品であるベアリングリテーナー。NKCでは主に金属・樹脂両方のベアリングリテーナーを扱っており、樹脂保持器グループでは、軽量で自己潤滑性の高い樹脂製保持器の製造、さらには樹脂保持器を大量かつ均一に製造する金型の製造を行っている。NKCの原点であるモノづくりの「もと」を、CADや解析などの専門ソフトを駆使し、ゼロから設計することが主なミッション。軽量で滑りが良く、形状変化が容易という樹脂製の特徴を理解したうえで、材質・加工材料の寸法を検討し、図面を作成する。製品化するまで試作品製造・テストを繰り返し、安定生産できるレベルになればいよいよ量産。NKCの主力商品として、樹脂製保持機は、自動車・工作機械・家電など様々な分野で利用される。
現場ですぐに長さ・角度を確認するため、左肩のポケットに忍ばせています。
日常的に数値計算をするので、デスク・加工機近辺など目のつく所に必ず置いています。
入社当初、配属されたのは設計の部署でした。CADを使いこなし、お客様の要望を叶える日々。先輩設計士同様、3年ほど経験を積んで次のキャリアをと考えていた矢先、金型製造への異動が決まりました。設計2年目で製造へ異動という過去例のない人事に驚きはありましたが、「今後会社として、金型の製造力を加速度的にUPさせたい。設計の知識を持つ金型製造の技術者がこれからは必要だ。NKCの未来の主力商品を作るプロジェクトのメンバーとして活躍してほしい。」という上司の言葉に背中を押され、2020年9月に製造に移りました。パソコンを前に製図する設計とは違い、製造は目で、耳で、肌で感じ、自らの手を動かさなければなりません。温度によって伸び縮みする樹脂の特性を理解しながら、金型製造の基礎を学び、12月に入りようやくマシニングセンターの操作にも慣れ、開発品の制作などに携わる機会も増えてきました。製造経験では先輩方に及びませんが、図面で分からない部分があれば相談を受けアドバイスをするなど、設計経験を活かした自分だけの武器を活かせる環境であることを実感できています。
私は今、樹脂の金型製造の部署を主体に、今までNKCが作ったことがないものを創り上げるプロジェクトに参加しています。これまでNKCの樹脂ベアリングリテーナーは、新幹線や自動車、工作機械や家電などに使われてきました。金型の研究次第では、さらに幅広い用途で樹脂ベアリングの金型を製作できると見込み、プロジェクトでは金型の形状加工や要求精度を実現するためのテストを繰り返しています。テストには高い技術と広く専門的な知識が求められるため、私のような金型製造のほか、基礎研究・開発を繰り返す基盤技術研究員など、様々な職種が交わりプロジェクトに参加。各領域の目線で意見を出し合い、新たな化学反応による新商品企画を目指しています。異動から間もないタイミングで、責任の大きな仕事に携わらせていただき、プレッシャーは大きいですが、それ以上に楽しさを感じながら取り組んでいます。他にも100周年を迎えるにあたり今後のNKCをさらにバージョンアップさせるプロジェクトにも入社1年目から参加をしています。積極的に手を上げ、プロジェクトに参加してきた入社当初の貪欲な姿勢を今後も忘れず、100周年を飾る成果を出せるようチャレンジし続けます。